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京都人 Vol.001田中大久保町

2016年02月10日 UPDATE

店主 芝山晃一

地元の老若男女の食事を支え続ける、うどんの名店。

「カレーうどんだけは食べてほしい。  自信があります」。

てんぐうどん店 店主 芝山晃一

すべてはカレーうどんのために。
 「普通のうどん屋です」、店主の芝山晃 一さんはそう言ってはばからない。
 なにが普通なものか。お昼時、大混雑の店内はちょっとした見物だ。客は胃袋にささっとうどんをしまいこむやいなや、次の客に席を譲る。
 
さらにいえば、編集部のEとSはてんぐの熱狂的ファンだ。仕事そっちのけで、 昨日のカレーうどんの話ばかりしている。
 

麺も油揚げも
カレーうどんに照準。

 
 てんぐの朝は4時に始まる。中華そば用の鶏がらを熱湯で洗い、煮込む。5時過ぎ、昆布とかつおでだしをとるのと同時進行で、赤飯が湯気を立て始める。
開店前、半開きのシャッターを常連客がのぞき込み、おいなりさんを買い求める。
 
 そんな厨房を取り仕切るのは、三代目店主の晃一さんと、32才のご長男だ。
「こんなん、まだまだです。先代がやっていた40年前はもっと忙しかったと聞いています」。
 
 創業は昭和20年代。晃一さんが店に入ったきっかけは「人手が足りなかったから」。
晃一さんにとっては子どもの頃から食べて育ったうどんで、だしは体に染みている。
手取り足取り教えてもらわなくても、その味を引き継ぐのに支障がなかったのは、家族経営ならではだ。
 
 「親父が昼過ぎたら店から帰るようになって。40代はじめに店を継ぎました」。
 
 自分の代になり、看板メニューとして注力したのがカレーうどんだ。
 
 「やわらかめの特注麺も、油揚げのコクも厚さも、すべてカレーうどんに照準を合わせています。うどんのだしをベースに、カレーに合わせて調整しています」。
カレーうどんの話になると、訥々とした晃一さんの口調に熱がこもる。仕事のほとんどは息子に任せたが、カレーうどんの味は晃一さんが必ず確かめる。
 

繁盛店を支える
こまやかなサービス。

 
 この店を語るのに欠かせないのが、晃一さんの妻である、サービス担当の美恵子さんだ。「鍋焼きうどんにとうがらし多め」「うどんは大盛り」「山椒は入れない」、200人あまりの常連客の好みを熟知。高速回転する客足にも、オーダー順を堅守する。そのこまやかさと的確さ、驚異的な記憶力は、聖徳太子と呼びたくなる。
 
「『来ていただいてありがとうございます』という気持ちで、必死でやっているだけです」と、美恵子さんは謙遜する。
 
 二人は同じ鴨沂高校の同級生だった。実家が商売をやっていたこともあり、美恵子さんにとって晃一さんの家業を手伝うのは、自然な流れだった。
 
 話を聞くうちに、カレーうどんが運ばれてきた。とろりとした光沢に箸を入れると、薄切りの豚肉とネギ、お揚げが渾然一体。おだしと合わさったルーはやさしく、麺はどこまでもやわらかい。言葉数少ない店主が見せる自信に納得だ。
「なんておいしいんだ!」。この感激、帰社したら早速EとSに話すことにしよう。

てんぐの一番人気はカレーうどん、520 円。「鍋焼きうどんと中華そばが、2位を争っている感じです」。

てんぐの一番人気はカレーうどん、520 円。「鍋焼きうどんと中華そばが、2位を争っている感じです」。

目立つことのない店構え。外見だけで絶品カレーうどんの存在を嗅ぎ分けるのは難しい。

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財布にやさしい価格が並ぶ。「自分が払える額に抑えてます」。

財布にやさしい価格が並ぶ。「自分が払える額に抑えてます」。

Shop Data
店舗名 てんぐうどん店
住所 京都市左京区田中西大久保町47
電話番号 075-701-6709
営業時間 10時~16時
定休日 火曜日
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