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京都人 Vol.001田中大久保町

2016年02月10日 UPDATE

店主 小林和弘

研究者からタコス屋の店主へ転身。

「おいしいって、特別なことじゃない。 ちゃんと手でこしらえることが大事」。

Taqueria Pachanga 店主 小林和弘

この店に流れる
ゆるい空気が
なにより好き。

東大路通り沿い、クワズイモの緑の葉が生い茂った一角にある、屋台のように風通しがいい店構え。足を踏み入れると、トウモロコシ独特の甘い香りがぷぅんと鼻腔に流れ込んでくる。
 
手焼きのタコス専門店、タケリア・パチャンガ。店主の小林和弘さんは、研究者から飲食業に転身した、異色の経歴の持ち主だ。
 

研究者、ライター、
そしてタコス屋へ。

 
立命館大学を1983年に卒業して大学職員として9年間働いた後、大学院で国際関係を研究した。
「ラテンアメリカに興味がありました。研究テーマはキューバ革命以前と以後の、サトウキビ農業の変化です。スペイン語の勉強のためにメキシコに2か月滞在したときに、学校帰りにおいしいタコスをよく食べていました」。
修士課程修了後、農業関係のライターをしながら研究を続けていた小林さん。空き店舗の物件をたまたま友人が見つけたのが、人生の転機になる。
 
「当初、僕自身は乗り気じゃありませんでした。でも友人たちが総出で店にペンキを塗って、準備を整えてくれました」。
 
開店は2002年。京都には気軽なタコス屋が1軒もなかった。「近所の京都大学の留学生が来てくれたらいいな」程度の軽い乗りで気軽に始めた店が、まさか12年も続くとは思わなかった、と小林さんは振り返る。
 

材料はいたってシンプル
味は「手」が作りだす。

 
「タコスは、メキシコ人にとってたこ焼きやお好み焼きみたいな、小腹を満たす食べ物。ちっとも堅苦しくありません。材料もいたってシンプルです」。
 
小林さんはタコスの皮に当たる、トルティーヤの生地づくりから見せてくれた。
無駄なく筋肉のついた腕が小気味よく動いて、トウモロコシの粉を水で練り上げた生地を団子状に丸めていく。
鉄製の専用器具にはさんで両手でぐっと潰せば、トルティーヤは円状に成形される。
鉄板で焼くこと数分。
 
トウモロコシ独特の太陽の香りが鼻をくすぐる。
 
定番の具材はチキンとフリホーレス(うずら豆のペースト)。酸味のあるサルサソースを乗せて頬張る。
うまい!
 
「おいしいって、そんなに特別なことじゃないと思うんです。うちのサルサは塩とコリアンダー、ライムを混ぜているだけ。でも自分の手を動かしてちゃんと作れば、絶対においしくなる」。
 
田中大久保町のバス停周辺には、エスニックやイタリアンが点在する。タケリア・パチャンガの客の2割は外国人。昼時、店内には外国語が飛び交う。
 
「下駄履き的インターナショナルとでもいいましょうか。この一帯の、肩に力の入らない雰囲気が好きです」。
 
晴れた昼下がり、ビール片手の手づくりタコスは至福だ。ラテンアメリカの空気感をもつ、稀有な店である。

路面の緑が目に気持ちのいい、 開放的な空間。

路面の緑が目に気持ちのいい、 開放的な空間。

タコス3種(チ キン&フリホーレス、スパイシー ミート、ブラジル風ソーセージ)に 赤いサルサソース、緑のハラペー ニョを添えて。ワカモレ(アボカド のディップ、チップス付き)も人気だ。

タコス3種(チ キン&フリホーレス、スパイシー ミート、ブラジル風ソーセージ)に 赤いサルサソース、緑のハラペー ニョを添えて。ワカモレ(アボカド のディップ、チップス付き)も人気だ。

店内の随所に飾られたメキシコ の雑貨がかわいい。

店内の随所に飾られたメキシコ の雑貨がかわいい。

トルティー ヤは、丸く丸めたトウモロコシの団 子を左の鉄製器具で一つ一つ伸ばし てつくる。

トルティー ヤは、丸く丸めたトウモロコシの団 子を左の鉄製器具で一つ一つ伸ばし てつくる。

Shop Data
店舗名 Taqueria Pachanga
住所 京都市左京区田中大久保町22
電話番号 075-712-7891
営業時間 12時~22時、水は18時~
定休日 火曜日
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