京都人

台湾にとどける京の真髄
京都の人々が本当に通う場所

京都人 > 京都人紹介 > マウジー

京都人 Vol.004下緑町

2016年08月17日 UPDATE

店主 三好由美子

関西圏唯一、オーストリア菓子の専門店。

「ウィーンのお菓子をつくるなら その文化と背景を知らなければ」。

マウジー 店主 三好由美子

2年に1度は
ウィーンを訪れます。

 黒のエプロンにショートカット。甘いものに囲まれたパティシエなのに細身。マウジー店主の三好由美子さんはパワーの塊だ。よくしゃべる、よく笑う。
 「お店を始めた今も、2年に1度はウィーンに訪れているかな」。
 店内にはオーストリアの旗や地図、スノーボールが飾られている。訪れたオーストリア人が「マウジーに来ると、国に帰ってきたみたい」と顔をほころばせる。その理由は内装だけではない。三好さんの人柄、なによりショーケースの正統なオーストリア菓子が郷愁を誘うのだ。
 

Mausiでしか味わえない
幻のケーキ

 
 オーストリア人は甘いものが好きだ。フランスやイギリスと同様、カフェ大国で知られるオーストリア。前者が紅茶やコーヒーを目的とするのに対し、オーストリア人は「甘いものを食べるために」カフェに向かう。
 「日本で、ケーキは誕生日に食べる特別なもの。オーストリアみたいな普段の文化にはまだ育っていないと感じます」。ザッハトルテ(チョコレートケーキ)やアプフェル・シュトゥルーデル(りんごのパイ)が有名だが、マウジーでぜひ味わってほしいのが、カルディナル・シュニッテン。初耳の方がほとんどだろう。
 メレンゲと卵白を絞った生地で、コーヒーの生地をサンドする。シコシコとしたメレンゲの感触が新しい。油脂分が少なく、甘いのにしつこくない。日本のケーキ店に並ぶことがほとんどない、幻のウィーン菓子だ。
 「単純なお菓子だけど、卵白の立て方をつかむまでに時間がかかりました。自分で自分にOKが出せる味になったときは、うれしいですね」。
 

製法だけではなく
ウィーンの文化を理解

 
 高校卒業後、三好さんは航空会社に就職。趣味で習い始めたドイツ菓子に魅了されて、プロになることを決意。仕事を辞めて、ドイツとオーストリアの菓子店に修行依頼を申し込み、ウィーンの有名菓子店で約2年間働いた。
 ウィーンでは菓子作りの技術のみならず、その文化における菓子のありようを体で理解したのが大きかったと話す。
 「たとえば日本の柏餅を、レシピを本で読んだだけの外国人がつくると、似て非なるものになってしまう。それと同じで、ウィーン菓子をつくるなら、言葉も文化も知る必要がある。外国の人が、柏の葉を巻かない柏餅を、柏餅と名付けて売っていたらイヤでしょう? 同じことをウィーンの人に思われたくないんです」。
 その菓子を生み出した、他国の文化に敬意を払う。製法が忠実なだけではなく、菓子が誕生した背景すべてを大事にしたい??。オーストリアの人たちには、きっと三好さんが本質を理解していることが伝わっているのだろう。だからこそ、かの国からの旅人や留学生が故郷の味を求めて、新大宮商店街に向かう。

Konditorei Mausi (コンディトライ・マウジー)と記された黄色い屋根が目印。コンディトライは焼き菓子屋、マウジーは?「オーストリア語で、とってもかわいい、といった意味です。子どもに使うような、愛くるしい言葉です」。

Konditorei Mausi (コンディトライ・マウジー)と記された黄色い屋根が目印。コンディトライは焼き菓子屋、マウジーは?「オーストリア語で、とってもかわいい、といった意味です。子どもに使うような、愛くるしい言葉です」。

奥がカルディナル・シュニッテン。時計回りにリンツァトルテのタルト、ザッハトルテ。

奥がカルディナル・シュニッテン。時計回りにリンツァトルテのタルト、ザッハトルテ。

店内のいたるところに、オーストリアの雑貨が並ぶ。

店内のいたるところに、オーストリアの雑貨が並ぶ。

Shop Data
店舗名 マウジー
住所 京都市北区柴竹西高縄町82-1
電話番号 075-495-7470
営業時間 11點〜20點
定休日 月曜日
URL
LINEで送る
Pocket

Other Kyoto-jin

京都人・最新刊

Vol.004

下緑町

2016年6月発行

設置場所はこちら

京都人について

京都人004_Kyotojin004

Pick UP

Kyoto-jin News

LANGUAGE

日本語 繁体中文